そのオンラインミーティング、本当にオンラインで良いですか?

経営改善事例 2020年10月5日

  1. チームとは同調「どうやったら目的を達成できるか」を共にする。
    研修を共にすることや、何らかのプロジェクトを共にすること、私たちが仕事を進める中で、共通することは「何らかの目的で集まり行動する」ではないでしょうか。そこにいるメンバーが「どうやったら目的を達成できるか」を共にし、それぞれが、それぞれの立場や役割で次の行動を考えようとする状態を想像してみてください。
  2. どうやったら最適に目的に同調できるか
    霊長類学者・人類学者の山極壽一教授は、「五感でつながり同調する=共感」と言っています。その言葉を聞いて真っ先に思い浮かぶことは「言葉で同調する」かもしれません。言葉での同調は、人間の五感の視覚と聴覚を使っています。同教授はこうも言っています。残りの3つ(触覚、味覚、臭覚)は、それを言葉や絵で示すことは難しく、100%共有することはできません。この残りの3つを共感できないままでは、完全な同調は難しいと。
  3. オンラインで目的の同調
    最近のオンラインの活用で私が感じるのは「オンラインで便利になり人と(オンラインで)会ってはいるが、なんだか違和感を拭いきれない場面も少なくないのです。画面の向こうの人が、どのような温度を感じているのか、どのような匂いを感じているのか、これらを共有できないまま、言葉とスライド投影を駆使した視覚と聴覚だけで、目的の共有をしているつもりになっているのではないかと考えています。とは言え、視覚と聴覚の二つの同調でプロジェクトが進むこともあります。五感のうちの二つを駆使した「目的の同調」と、五感の全てが揃っていたほうが良い「目的の同調」があるのではないでしょうか。
  4. 目的の粒の大きさに合わせた
    五感を揃え、より状況を整えた方が良い「目的の同調」と、そこまで無くとも、五感のうちの視覚と聴覚だけの「目的の同調」でことを進めることができるものと分けて考えては如何でしょうか。
    • 粒の大きな目的の同調
      五感の全てを使う「目的の同調」を私はお勧めします。オンラインより対面が望ましいでしょう。例えば大切なお客様との打ち合わせやクレームで謝りに行く場面、等がそれだと思います。究極な場面のたとえですが、大きな事故を起こしてしまい、謝る場合、オンラインで許してもらえるでしょうか。輸送業の社長さんが、自社の車の事故で人を傷つけてしまい、被害者の方と会うまでは涙が出なかった。しかし、被害者の方と会って話を聞いたり、謝っていると、自然と涙が出てきてしまうと、聞いたことがあります。何かを伝えようとする「伝達」の場合、オンラインでも十分だと思いますが、信頼関係の醸成や、帰属意識の醸成、これらの場合には、より五感の多くを揃えておく方がベターではないでしょうか。
    • 粒の小さな目的の同調
      五感の全てを使わなくとも目的を達成しそうなこともあるでしょう。この場合、残りの五感のうちの3つが必ずしも十分には伝わらない条件を克服するだけの、視覚と聴覚を伝え合う工夫が求められます。言葉だけの電話会議(聴覚)よりも、機材やその使い方を駆使し、顔やその表情、身振り手振りまでを、より相手に伝えようと工夫すること。また、言葉だけのレクチャーも良いですが、場合によってはスライドなども使い絵でも「目的の同調」を行う。このようなことが考えられます。
      あとは、どれくらい真剣に「目的の同調」をしたいかでしょう。粒の大きさに応じ、その工夫にどれくらい時間や労力をかけるかを考えることになるでしょう。
      ただし、何らかの理由でどうしても会えない場合には、このオンラインでの「目的の同調」を選択せざるを得ないことも考えられます。
  5. レッテル貼りではありません。
    もちろん例外もあるでしょう。従って、竹を割ったように何事も二つに分けてレッテルを貼ろうとする意図ではありません。類型化し自分が進めるプロジェクトをより最適解を出すために参考にしようと考えています。


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